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森林を守るために「間伐」はどうして必要なの?

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「間伐ってどんなものなのかイマイチよくわからない」
「間伐って本当に必要なの?」

そう疑問の方も多いのではないでしょうか。

間伐を適切に行わなければ、木が十分に生育できず森林環境に悪影響を与えます。

しかし普段から山に関わっていないと、間伐がどうして重要なのか、いまひとつピンとこない人も多いですよね。
この記事では間伐とは何か、間伐はどうして必要なのか、について説明します。

間伐とは

「間伐」とは、スギやヒノキが植わっている人工林で、過密になったスギやヒノキを適切な生育状況にするため伐採する作業のことです。

材木として利用するスギやヒノキを、良い材木として成長させるための一つの工程として捉えられています。

植林から現在までの間に適正な間伐がされていないと、土砂崩れなどの災害を引き起こす可能性があり、山の環境保全としても大切な役割があるのです。

今では、林業の衰退などで適切な間伐が行われていない森も増えてきてしまいました。

山の保全、特に人工林の保全活動を考える上で、間伐は欠かせないのです。

間伐はどうして必要なの?

間伐はスギやヒノキの成長に欠かせないだけではなく、森林の環境を守るのにも重要な役割を果たしています。
具体的には以下の役割を果たします。

  • スギやヒノキが深く根を張れる
  • 草木が生えやすくなり栄養豊富な森になる
  • スギやヒノキのまっすぐな成長を促す
  • 倒木や土砂崩れ・洪水の災害を防ぐ

それぞれの特徴について具体的に紹介します。

スギやヒノキが深く根を張れる

間伐を行うことで、スギやヒノキが深く根を張れるようになります。

なぜなら、間伐をせずに残ったスギやヒノキがあることで、互いの成長の邪魔をしてしまい、細い木にしかならなくなってしまうからです。

適切に間伐をすることで、スギとヒノキが十分に根を張れるようになります。

草木が生えやすくなり栄養豊富な森になる

適切に間伐を行なっていると、その山に草木が生えやすくなることがメリットです。

間伐を行なっていない場合、増えすぎたスギやヒノキの枝や葉が太陽の光を遮ってしまい、光が地面まで届かなくなってしまいます。

そうなると、地面にスギやヒノキ以外の植物が十分に育つことがなくなってしまいます。

スギやヒノキのまっすぐな成長を促す

間伐はスギやヒノキをまっすぐ育てるために欠かせない作業です。

「間伐なんてしなくても、最初から適切な間隔で木を植えていればよいのでは?」
そう考える人もいるのではないでしょうか。

一見すると合理的に見えるのですが、そうではありません。

間伐しないで済むような間隔で木を植えてしまうと、木がまっすぐに育たないため、材木としての利用が難しくなってしまうのです。

木をまっすぐ育てるためには、ある程度木を密集させて植える必要があります。

そのため、材木として質の良いものを手にいれるためにも、適切な時期に適切な間伐をするということが欠かせません。

倒木や土砂崩れなどの災害を防ぐ

間伐を行うことで、倒木や土砂崩れを防ぐ役割があります。

なぜなら、間伐を行なっていない森では、木と木の間隔が過密すぎて互いの成長を阻害するため、根っこが十分に張れないからです。

そのような状態では台風などで木が倒れやすくなり、木の根が土砂の流出を阻止することができなくなってしまいます。

その結果、倒木や土砂崩れなどの災害を招いてしまうのです。

適切な間伐を行うと、スギやヒノキの枝や葉がなくなり山に光が入るようになります。

他の植物の働きも活性化していき、大量の雨が降っても、山がスポンジのような役割を果たせるようになります。

その結果土砂崩れや洪水を起こさない山になるのです。

人工林は人間の手による保全が欠かせない

人工林は人の手による保全活動が欠かせません。

人の手が入らない森は、自然林や原生林と呼ばれますが、こちらはある程度手を入れなくても、自然環境が適切な状態に整えてくれます。

しかし、人工林はスギやヒノキが過密状態で植わっているため、自然環境のままで放置しておくと他の植物や動物の活動を阻害し荒廃してしまいます。

そのために必要なのが間伐です。

適切な間伐が行われることで、人工林の環境を保つことができ、他の動植物の活動も活発になります。

人工林は適切に手入れされることで、水を蓄え、二酸化炭素を吸収してくれる役割を担うのです。

なぜ間伐はされなくなったの?

「でもなんで間伐はされなくなったの?」
そう疑問が湧いてきませんか?

間伐がされなくなった原因は、木材の価格が以前より大幅に下がり、林業が衰退したことです。

1967年に木材の完全輸入自由化が成立し、1990年代から本格的に輸入木材が増えたことにより、間伐材の販売価格が大幅に下がってしまいました。

その結果赤字になる業者が増え、林業の後継者がどんどんいなくなった結果、間伐されない森が増えてしまったのです。

今新しい森林整備の仕組み作りが求められています。

間伐は地域の防災対策に欠かせません

この記事では、間伐とは何か、間伐の必要性、間伐はなぜされなくなったのかという点について解説しました。

スギやヒノキが植えられた山は、適切に間伐が行われていないと、土砂崩れなどの災害が起きやすくなります。

そのような事態を防ぐためにも定期的な間伐が欠かせません。

日本森の十字社では、間伐材を防災用の備蓄木として活用する活動を行なっています。

間伐材や人工林の保護に向けて、今後ともご支援よろしくお願いいたします。

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